でん粉は、分子式(C6H10O5)n で表現される炭水化物の一つで、単糖類であるグルコースがグルコシド結合によって重合した、分子量が数十万にも達する天然高分子です。
でん粉は植物がグルコースを貯蔵する際に生成され、種子や根などに多く含まれています。商業的に販売されているでん粉製品はトウモロコシ(レギュラーコーン、ワキシーコーン)、タピオカ、馬鈴薯、コメ、小麦などが主な原料となっています。
天然のでん粉(未加工でん粉)にはいくつかの欠点があります。すなわち①粘度が持続しない、②撹拌や高温などの加工条件に耐えられない、③保存安定性が悪い、などです。
このためでん粉を加工することでこれらの問題を解決、さらにでん粉の持つ固有の特徴を強化あるいは抑制し、特定の使用目的(たとえば適度な粘度を付与する、結着性を向上する、安定性を高める、口どけ感を向上する、照りつや強化、ゲル化させる、分散させる、など)に対応し、品質を最適化しています。
加工でん粉の誕生で加工食品の品質は飛躍的に向上しましたが、食品が多様化する中、様々な高付加価値製品が生まれています。
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